初心者の工夫
Qちゃんの試合前はね、朝練習(午後に別途、本練習がある)で16〜18km走る。しかも速い。後半は3分10秒/kmのペースで走っちゃうの。速いよ、普通の選手では追いつけないよ。でも、一般ランナーの方は、さすがにこんな練習をやるのは無茶だ。けれど、毎日なにも考えずに同じペースのジョギングを続けるよりは、練習にちょっと工夫をしてみるといいね。
たとえば、初心者でも1週間に1回は、坂道や歩道橋を走ってみよう。あるいは、通勤のときも駅の階段はトントントントンとテンポよく上る。脚に負荷をかけるいい練習になるよ。「平坦な道を20km走る」よりも「坂のある道を15km」という練習を選ぶんだ。距離・時間だけを目安に走るのではなく、坂道コースを探しながら走るといね。
そしてね、筋肉が少し慣れてきたら、電柱なんかを目印にして「あそこまでちょっとがんばってみようかな」と、ペースをあげて全力で100mくらい走ってみる。そのあとしばらくペースを落としてゆっくり走って、またペースをあげて100m走る。こういうことを2〜3回やってから練習を終えると、脚の筋肉にとてもいいよ。ダラダラ走っている筋肉をしめる刺激になるの。
初心者ではないけど6分/kmを切れない人の工夫
10kmレースを60分以内で走りたい人は、1000mのインターバルトレーニングを取り入れてみよう。ウォーミングアップに20分ほどジョギング(6分/km)をしてから、1kmを4分30秒で走ってみる。息がハアハアとなるまで全力で走るんだ。そして5〜10分、ゆっくり走るか歩くかして体力が回復したら、また1kmを全力で走ってみる。これは心肺機能を高めるトレーニング。息がハアハアとなるペースで1kmを2〜3回走る。こうやって全力で走る→休む、を繰り返す練習を「インターバルトレーニング」と言います。
このレベルの人は、最低でも週に3回は走って欲しいね。その内、インターバルトレーニングは1日でいいよ。インターバルをやらない残りの2日は、何をしたらいいかって? たとえば、6〜8kmの距離を、前半はゆっくり→後半はどんどんペースをあげて走る練習(=ビルドアップ走)なんかいいね。30分しか時間が取れない人は、距離を目安にするのではなく、初めの20分間はゆっくりジョギングから少しずつペースを上げて、20分を過ぎたら全力で走る、というように工夫してみよう。休日は走る距離を15kmほどに延ばして、同じように前半はゆっくり→後半ペースをあげていく練習をしておくと、レース当日はとてもラクに走れるよ。
あるいは、近くにトラックがあるのなら「1000mを3本やってみよう」とか「400mを6本やってみよう」と、スピード練習をしてみてもいいね。400m(1周)を全力で走って、400m(1周)や800m(2周)をゆっくりジョギングする。こうした400mのインターバルトレーニングを数回繰り返すと、とても呼吸が苦しいけれど、すぐに強くなれるよ。単にゆっくり走るだけじゃ、そんなに強くはならない。やっぱり1週間に数回は心肺機能を追い込む(=息がハアハアとなるまで全力で走る)必要がある。
ゆっくり走る日も大事だよ
「ゆっくり走れば速くなる」という言葉もあるけれど、本当は「ゆっくり走る日も大事だよ」という意味なんだよ。うちの選手も、先日、朝から17kmを5分/kmのペース(選手にしてはゆっくり)でトコトコトコトコ走ったの。いろんなコースを行きながらいろんなことを考えながら、気分転換しながらゆっくり走ってきた。
脚が衰えないように。日曜日も朝早く…早くなくてもいいや、11時くらいに起きだして走ってもいい。2時間くらいゆっくりジョギングしてくる。そうした楽しみも大切。1年中張り詰めた気持ちじゃダメ。
だけど、特に40歳過ぎて走り始めたランナーに多くみられる傾向なんだけど、走り出すと夢中になっちゃうんだよ。でも夢中になりすぎて、頑張りすぎて、膝が痛くなってやめていってしまう。だから夢中になりすぎないこと。タイムにとらわれず、ゆっくり楽しく走る日も大切です。
次回更新は11月17日(水)の予定です。
第5回テーマは「大会当日に気をつけること」。
大会当日の朝食はなにがいいの?
ウォーミングアップってなにをするの?
大会当日に力を出し切れる秘訣を、 小出監督が教えます。
お楽しみに!
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