小出道場 虎の巻

初心者の方からサブ3ランナーまで役に立つ小出監督のノウハウを順次お届けします。

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第11回 「コンディショニング 1」

2005年1月7日 更新

コンディショニング=調整

陸上競技経験者には聞き慣れた言葉だけど、社会人になってから走り始めたランナーには初めて聞く人もいるだろう。「コンディショニング」という言葉の響きから、練習のあとにストレッチやジョギングで体のケガを予防する「クーリングダウン」と混同している人もたまにいるんだけれど、まったく違うものですよ。

マラソントレーニングのコツは2つあってね。ひとつは、これまでの虎の巻でも言ってきたように「負荷をかける練習」と「負荷をかけない練習」をうまく組み合わせること。たくさん走っているのに記録が伸びないという人は、自分が「負荷をかける練習」に取り組んでいるか見直してみるといい。トコトコトコトコのジョギングだけでは、強くなれませんよ、ということです。

もうひとつのコツが今回のテーマの「コンディショニング」。日本語では「調整」と言います。強いランナーは、走り込みなどの内容の濃い練習はレース3週間前までに終えて、残りの日数でレース用の体に仕上げていくの。『42.195kmを走り切る筋肉を保ちながら、練習量を落として疲労をとる』、これがコンディショニング。

 

筋力と心肺機能を保ったまま疲労を取り除く

コンディショニング期間がどうして必要かというと、試合当日に疲れを出さないため。一般的な考えでは、3週間前の週末には40kmのタイムトライアルなどのレースに向けた実践的な練習をする。そして、次の1週間で疲労をとる。体が疲れているから、土曜日あたりに1回休養をとるなどして練習量を落とす。本番を走る前の2週間は、ちょっと負荷をかけて体を文字通り「調整」するんだよね。こうしたコンディショニングをしないで、走り込みをずっと続けていたら、疲れきった体でレースに出ることになる。これでは記録は出ないよ。

だからと言って、単に疲労を抜けばいい、というものでもない。3週間休んでしまったら、せっかくトレーニングした筋力も心肺機能も元に戻ってしまうからね。鍛えた心臓も1週間休んでしまうと2分の1くらいに機能が落ちちゃって、2週間使わないとゼロに戻ってしまう。これまでのトレーニングが無駄になってしまう。だから、鍛えた筋力と機能を落とさないて疲労を取り除いていくのがコンディショニング。ただ、練習量を落としていけばいいわけではないんだよ。

 

コンディショニングはこうやりなさい、と言えるものじゃない

では具体的になにをやればいいのか、というとこれが難しい。コンディショニングは人によって違う。こうやりなさい、と言えるものじゃないの。前日にいくらか負荷をかけたほうがいい人もいるし、まるっきり休んじゃったほうがいい人もいる、軽いジョッグをやったほうがいい人もいるの。これはね、レベルや種目だけじゃなくて人によって違うんですよ。有森と高橋だって違うんですよ。

だから皆さんはね、時間をかけて、日頃からコンディショニングのことを考えて、自分の体調のことをきちっと把握しておくのが大事なの。前回の練習日誌のときにもお話したけれど「これをやったら当日ラクに走れるなあ」というコンディショニングを日頃から勉強しておくといいですよ。

 

次回更新は1月14日(金)の予定です。

第12回テーマは「コンディショニング 2実例編」。
今回学んだ概論の理解を深めるために
監督が今までに経験した実例を紹介!
コンディショニングの奥の深さを、小出監督が教えます。
お楽しみに!

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