小出道場 虎の巻

初心者の方からサブ3ランナーまで役に立つ小出監督のノウハウを順次お届けします。

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第13回 「レース中のトラブル」

2005年1月21日 更新

今回はレース中に起こるトラブルについて対策をお話します。

 

「走っている間に寒くなる」ことも想定してウエアを考える

冬場のレース、初心者がフルマラソンを走ると、6時間近くかかるから途中で陽も落ちて、 汗をかかなくなると一気に寒くなってしまう。初レースの人は、「走っているのに寒くなる」なんてまさか思わないから、意外な盲点なんだよね。ブルブル震えながら走っている人をよく見かけるよ。

寒くなることを想定して、軽い長袖のシャツや上着を用意しておこう。スタートのときに、腰に巻いておいて、寒くなったら羽織る。最初から着てしまったら意味がないよ。汗をかいてシャツがびしょびしょになって、それが冷えるから寒いんだから。手頃なシャツが見つからなかったらビニールのカッパでもいいよ。要らなくなったら途中のゴミ箱に捨てられるしね。

あとは、手袋も持参するといいね。体の末端を温めるだけで違うから、練習でも重宝するよ。初心者にはあまりなじみがないかもしれないけれど、ひとつ買っておくといいね。

 

わき腹が痛みやすい人は、腹筋と背筋を鍛えておこう

レースのたびにわき腹に痛みが起こるのは、横隔膜や内臓が引っ張られて痛むことが多い。食事の時間に気をつける(レース直前ではなく数時間前に食べ終えておく)のはもちろん、普段から腹筋と背筋の補強運動を、少しやっておくといい。それでもレース中に脇腹が痛くなったら、息を吐きながら痛いところをゆっくり指先で圧してみるといいよ。

 

膝が痛くなりやすい人は、アップダウンのある場所で練習を

読者の方から『マラソンを3年間やっていて十分に鍛えていると思うのに、速いペースで走ると20km過ぎに必ず膝が痛んでしまう』と質問をいただきました(フル3時間57分・56歳・男性)。

体重が書いていなかったんだけど、まず、脚力に対して身体が重すぎる可能性があるね。練習が極端に不足しているときも、膝はいたくなるけれど、質問をくれた男性は月間200km以上を走っている方なので、そうとも言えない。「では、普段は平らなところばかり走って、坂道を走っていないんじゃないかな?」と、スタッフと話しながらメールをよく読みなおしてみたら、案の定、『ビルドアップや坂道走行はしていない』と書いてありました。河川敷や平らなところをトコトコと走るだけでなく、やはり、1週間に1回でもいいからアップダウンコースを走りましょう。膝を支える脚の筋力が強くなって痛まなくなりますよ。この方は、いい質問をしてくれたよね。ありがとう。それでも レース中に痛くなってしまったときは、屈伸運動などをするより、少しマッサージしてあげるといいね。揉むというより擦ってあげる。完全に治ることはなくても、多少痛みが和らぎます。

 

脚が痙攣してしまう人は、調整期間に休み過ぎていないか見直してみよう

レース前に休み過ぎかもしれないね。レース数日前に休んでしまっているんじゃないかな。普段どんなによい練習をしていても、直前になって休みすぎてしまうと、鍛えた筋力が元に戻ってしまい、筋肉がもたなくなってしまう。3日位前に1度、追い込む練習をしてみるといいよ。例えば「30分JOG→10分全力で走る→20分JOG」。同じ60分でも、ひと工夫するだけで、脚に負担をかけることができるから。練習はしっかりしているのに、脚が痙攣しがちな人は、1度試してみて。

 

脚が重くなってしまう人は、練習にビルドアップ走を取り入れよう

これはもう、トレーニングが足りないんだよな。「練習する時間がない」という人は、せめてジョギングではなく、後半ガンガンスピードアップするビルドアップ走をしよう。トレーニングが足りないと、筋肉がもたなくなってしまうの。
痙攣してしまう症状と同じでね、前日や2日前に休みすぎている場合もある。走り込む必要はまったくないけれど、完全休養ではなく、軽めのジョギングなどをしてみるといいかもしれないよ。

 

「突然死」を防ぐために、普段から心臓に負荷のかかる練習を

ここ数年、市民マラソン大会で亡くなる方がいらっしゃいますね。本当に残念なことです。
人間の身体というのは、2週間トレーニングしないと、鍛えた機能もゼロに戻ってしまうものなんです。だから「昔、競技をやっていたから」と過信して走るのもよくないことですね。

レース前は1週間前でも3日前でも、とにかく1回全力で走って、心臓に負荷をかけておこう(その前後にジョギングをして、準備運動するのはもちろんのこと)。休んでばかりなのに、レースになって突然、速いスピードで走れば、すごい負荷が心臓にかかってしまって、よくないよね。普段やったことがないことを、レースでやってはいけません。普段、ジョギングペースしかしていない人が、全力で走ったら心臓がついていかないので、大変危険なことなんです。

 

 

次回更新は1月28日(金)の予定です。

第14回テーマは「初フルマラソンの心得」。
ランニングを始めて間もない私は
なにをすればフルマラソンを完走できる?
初心者がフルマラソンに挑戦する方法を、小出監督が教えます。
お楽しみに!

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