小出道場 虎の巻

初心者の方からサブ3ランナーまで役に立つ小出監督のノウハウを順次お届けします。

バックナンバーはこちら

第15回 「休むことも練習?」

2005年2月4日 更新

完全にお休みする日があっていい

もっと速く走れるようになりたい」「フルマラソンを完走したい」――皆さんの夢を実現させるために、「週に1回は20〜30kmを走ったほうがいい」「アップダウンのある道を走ったほうがいい」と、お話してきました。でも決して、「365日20km走ったほうがいい」と言っているわけではないんですよ。『完全にお休みする日』が1週間に1日はあってもいい。毎日張り詰めていると、飽きてしまって気持ちが続かないと思います。

練習にはメリハリがあったほうがよいのです。月間でトータルすると同じ距離を走ったとしても、トコトコジョギングを毎日休まず続けるよりも、負荷のかかる練習をする日と、休養日もつくったほうが強くなれます。負荷のかかる練習とは、長距離のビルドアップ走(=ゆっくり入って後半はペースをあげて走る練習)やスピード練習(=短い距離を全力で走る+休む、を繰り返す練習)のことです。自分の力の限界まで追い込んで走る日をつくりましょう。

『強くなる』というのは、そうしたハードな練習で疲れた体が回復する際、次のハードな練習に備えて以前より身体機能が高まることを言うんですよ。ですから、週に数回は負荷のかかる練習で体に刺激を与えて、休養で回復させることが重要になります。回復できないほどダメージを与え続けてはいけないし、刺激が与えられないほどラクな練習でも強くならない。難しいですね。

 

「休養日」は、なにもしなくていいの?

「REST(休養日)」には、2つの目的があります。『疲れた体を回復』することと、もうひとつは『気分転換』をすること。なーんにもしないでいいんですよ。次の日からまた楽しく走れるように、リフレッシュをしましょう。だから「休養日でも、○○はしておきなさい」なんてことはありません。なーんにもしなくてかまいません。

でもね、私がそう言っても、ランナーの皆さんは真面目だから、なにもしない日があると不安になってしまう人がいる。そんな人は、お風呂上がりのストレッチをいつもより念入りにするとか、補強運動などをしてみるといいんじゃないかな。ストレッチは、柔軟性を高めるだけでなく、疲れてかたく硬くなった筋肉をほぐして血行を良くするから、疲労物質を流してくれる効果があります。だから「疲れがたまっているなあ」と感じるところは、軽く擦ったり、ストレッチをしたりするといいですよ。

休養日には、マッサージに行ったほうがいいのかな、という人もよくいます。私は必要ないと思いますよ。「行くな」とは言いませんが、マッサージは高額ですし、そんなに頼らないほうがいい。それよりも家でストレッチをするとか、軽いマッサージをするなど、自分でできることを試してみてください。

 

痛み始めたら様子をみる――無理は厳禁

痛みを感じる箇所が「熱をもっている」「腫れている」「強い痛みを感じる」と、故障の可能性がある(=筋肉痛や単なる疲労と異なる)場合、無理に走り続けるのは逆によくありません。症状が悪化して、走れない期間が長くなってしまいます。痛みを感じ始めたら「痛みを早く治すにはどうしたらいいかを考えること」が練習になるんですよ。熱をもっている部分は、筋肉や靱帯が損傷し炎症を起こしている可能性がありますから、アイシングが有効です。ビニール袋に氷と少量の水を入れて、熱をもっている箇所に10分程あてておけばいい。

症状がひどいときは、思い切って2〜3日間は練習をやめて様子をみましょう。走る代わりにウォーキングをしてもいいけれど、あまり思い詰めずに「疲労を抜く期間」と割り切ってしまっても大丈夫ですよ。休むことに罪悪感をもたずに、気持ちを前向きにもっておきましょう。

 

 

次回更新
第16回テーマは「練習結果を数値で管理」

心拍数、ラップタイム、走行距離、 ヘモグロビン値、体脂肪。
マラソントレーニングの周辺にはいろんな数字が飛び交っています。
トレーニングに必要な数値とその活用法を、小出監督が教えます。
お楽しみに!

小出道場会員を募集しています(登録無料)

会員登録された方には「小出道場メールマガジン」をお届けします。小出監督へのQ&Aやプレゼント企画など、メルマガ読者だけの情報満載!

登録はこちらから