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「ゼエゼエ、ハアハア言いながら走る練習も、たまには必要なんです」

photo by 西村真純

小出道場 虎の巻

初心者の方からサブ3ランナーまで役に立つ小出監督のノウハウを順次お届けします。

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第23回 「スピード練習」

2006年3月9日 更新

4 時間半くらいなら特別なスピード練習はいらないな

『週に 3 〜 5 日は 1 時間位走って、月に 2 回は 20 〜 30km 走る』

―― この程度のトレーニングをしていれば、誰でもある程度のところまでは走れるようになります。運動能力の高い人なら 3 時間ちょっとでも走れるようになるんじゃないかな。

4 時間半くらいを目指す人がスピード練習を取り入れたいなら、 60 分間トコトコ走る(ジョギング)ときに、「真ん中の 20 分はちょっとペースをあげて走ってみる」とか、「残り 3km は全力で頑張ってみよう」とか、その程度の刺激で十分です。逆に、長い距離を走るスタミナがないうちに、スピード練習ばかりやっても意味がないの。

でも「もっともっとタイムをあげたい」と思っているのに、フルマラソンのタイムが 3 時間 30 分前後で頭打ちになってしまっているような人は、積極的にスピード練習を取り入れるといいんですね。心肺や筋肉を追い込んで刺激を与える練習を定期的に行っておくと、自分が本来もっている能力を最大限に引き出すことができるようになる。自分の限界に挑戦するような練習をして、初めて壁を乗り越えられるんです。

最初は、 1 週間に 1 日でいい。慣れてきて、「もっとスピードを強化したい」と少し欲を出てきたら、週5日走るうちの2日をスピード練習にあてられるといいね。

スピード練習の種類

決められた距離を全力で頑張ってみる―タイムトライアル 

スピード練習の日は、まず 10 〜 20 分ジョギングをして体を温める。そして、流しを 2 〜 3 本やっておくといいね。心臓の準備ができるから。そして、体が冷めない程度に息を整えたら、ポンと時計をおして「よーいどん」で走る。タイムトライアルは、全力でなおかつ後半落ちないように一定のペースで走ることを心がける。スピード練習をしながらも、これまでに鍛えたスタミナを発揮させたいので、後半落ちることを覚悟で飛ばしすぎても意味はありません。レースだと思って、自分の限界に挑戦して走ろう。

メニュー例

10km タイムトライアル

5km タイムトライアル× 2 〜 3 本( 10 分ほど休みを入れる)
※数本行うのがつらい人は1本だけでも可

 

「全力」と「ゆっくり」を交互に走る―インターバルトレーニング

全力で走って、ゆっくりとしたジョギング(またはウォーキング)で息を整え、再び全力で走る練習を「インターバル」と言うの。この「インターバル」で走る距離や休む時間は、それぞれの能力や好みによって違う。もちろん目的によっても多少違うな。

フルマラソンを目指すなら、 400m × 10 本のような短い距離のインターバルよりも、 1km × 3 〜 5 本、 2km × 2 〜 5 本のような中距離を数本走るインターバルのほうがいい。逆に、 10K レースやハーフマラソンを走るためには、 400m のインターバルを取り入れると効果的だね。

インターバル練習は陸上競技場のトラックでやる、と決められているわけではありません。Qちゃんは上り坂でインターバル練習をやりました。 1 マイル(=約 1.6km )の上り坂を全力で上っていって、下りをゆっくりジョギングして帰ってきて、また全力で走って上るの。これはキツイですよ。しかもそれを高地の酸素が薄いところでやるんだから、強くなれるわけです。真似しようと思っても、普通の人じゃできません。

だから、スピード練習に慣れないうちは無理しないで、距離じゃなく時間でやるといい。 2 分全力で走って 2 分ゆっくり、を数回繰り返す。これに慣れてきたら、次のスピード練習では、 5 分全力で走って 5 分ゆっくり、と時間を延ばしていく。そうすると、無理なくスピード練習を取り入れて、負荷を増やしていくことができますね。また、距離がわからない環境のときは、こうして時間を目安に走るといいですよ。

メニュー例

(2分全力+2分ゆっくり)×8〜10セット

(5分全力+5分ゆっくり)×3〜5セット

400 m× 10 本(間は 200 mジョグまたは歩き)

1km × 3 〜 5 本( 2 分ほどつなぎジョグ)

2km × 2 〜 5 本(間は 2 〜 3 分歩く)

 

スピード練習は脚に負担をかける練習―故障を予防する意識も必要

注意してほしいのは、休養日の翌日にスピード練習をすると、脚に負担をかけるのでよくありません。前日を休養日にすることは避けましょう。例えば、木曜日休み→金曜日ジョギング→土曜日スピード練習→日曜日距離走のように、前日は軽く走る練習を入れておくといい。

また、スピード練習は脚に大変負担をかける練習なので、ウォーミングアップやクーリングダウンはいつもより念入りにやること。走った後に、熱をもつ痛みを感じる場所があったら、アイシングをするなどの処置は怠らないようにしよう。

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